2013年9月、フードメニューをイギリス菓子に絞り、
「本格紅茶とイギリス菓子の店」へとコンセプトを改め、
「クランペット」を目玉商品に据えたら、
廃業寸前だったお店が、何とか息を吹き返しました。
それから間もない頃、友人の紹介で知り合った方が、
中小企業の広報担当者向けの勉強会を主催しており、
私も参加させて頂くことになりました。
「お店を知ってもらうためには、何が必要か」
どうすれば口コミが起こるのか、「クランペット」を取り扱うまでは、
そんなことを考えたこともなかった自分を猛省し、
「お店の宣伝・広報について、もっと知らなければ」と思ったのです。
1人でお店をやっている以上、
宣伝・広報も、重要な仕事だということに、
手遅れになる直前に気付けたのは、幸運でした。
広報の勉強会に出席させて頂いたご縁で、
テレビ局のディレクターさんと知り合い、
「クランペット」のお話をすると、「ぜひ取材させてください」と言ってくださり、
あれよあれよとお話が進んでいったのです。
ご縁はご縁を呼び、繋がっていくものなのですね。
テレビ取材のお話が決まったのは、2013年12月。
クランペットを始めてから、わずか3か月後のことでした。
そして、12月26日、店内のクリスマスの飾りが外れた日に、撮影隊が来ました。
テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、夕方5時からのニュース番組です。
特集は、「パンケーキの次にくるもの」。
3つのうち1つとして、取り上げて頂くことになりました。
年末年始休業を挟み、2014年1月15日に、放映されました。
寒い季節でしたが、やはりテレビ効果は絶大。
毎日、数組のお客様に、「テレビ観て来ました」と言って頂きました。
そして、テレビ放映の10日後、まだまだテレビの熱が冷めやらぬ中、
開店1周年を迎えることができたのです。
「テレビ効果は一過性」と聞いていたので、
2月以降は売上が落ち込むかなと思っていたのですが、
1月放映後、2月、3月、4月、5月と、緩やかな右肩上がりで、売上は上がっていきました。
開店後に迷走し、危機に瀕しながらも、
何とか軌道修正したドタバタ記録、
「開店1年の試練」シリーズ、これにて終了です。