会社に退職意思を伝え、1か月の有休消化期間は、開業の準備期間。
この間に、製菓学校も卒業。(基礎のみの受講だったので半年で終了でした)
また、東京商工会議所の主催する、「創業塾」の開催を知り、参加しました。
起業を目指す人を対象にしたセミナーで、起業、ビジネス、税金等について、
会計士や、上場企業の会社社長を講師に招き、3日間にわたっての講演です。
参加者は100人超、年齢も職業も様々な人たちが集まっていました。
起業セミナーは、参考になるかどうかは人それぞれだと思いますが、
私の場合は、ここでの出会いが、後々、お店に大きく関わってくることになりました。
人の縁とは本当に不思議なものです。(そのお話はまたの機会に。)
本格的に、店舗物件探しを開始
有休消化期間に、店舗物件探しを開始。
製菓学校では、開業相談も出来たので、アドバイスをもらいつつ、
だいたい10坪で15万くらいの家賃が、無理のない範囲、と自分の中でイメージが固まりました。
「不動産は縁もの」と言われるように、希望の物件に出会えるのは、今日明日か、または1年後かはわかりません。
私の場合、7年半、不動産業に従事していたこともあり、
都内の各路線の地価、各駅の不動産の平均単価など、だいたい把握していました。
不動産の平均単価がわかっていると、その街の住民の層、つまりお客様層が自ずとわかってきます。
ティールームでは、紅茶1ポット700円前後を想定していましたので、
チェーンのコーヒーショップやカフェとは、単価に大きな開きがあります。
「上質な紅茶」に価値を見出してくれるであろうマダム層(=お客様層)が住む、「高級住宅街」が近くにある所がいい。
そこで、世田谷区、杉並区エリアに絞りました。
この近辺は、実家からも近く、親しみがあったのもあります。
ネットで不動産情報もチェックしましたが、「飲食店不可」物件も多く、実際に出かけて、色々な街を見に行きました。
ティールーム&茶葉販売で、希望の広さは10坪くらい、家賃は出来れば15万以下。
素敵な外観にしたかったのと、入りやすさから、路面店は譲れません。
そしてある日、京王井の頭線「浜田山」駅へ。
駅を降りて、雰囲気で「あ、私、この街がいいな」と直感で思いました。
そこで、浜田山駅周辺の不動産屋に、次から次へと入り、物件を尋ね歩きました。
「浜田山は人気だから、駅前に物件なんか出ないよ」
「メイン商店街の通り沿いは、最低家賃30万だよ」
と、席にすら案内してもらえず、門前払いされた不動産屋も。
それでもめげずに浜田山駅周辺の不動産を尋ね歩き、7店舗目でしょうか。
希望条件を伝えたら、「ちょうど先月、ここの隣の店舗が空いたよ」と。
なんと、広さ、家賃が希望通り!路面店で、駅からも徒歩3分の立地。
見せてもらった時は、コンクリートむき出しのスケルトン状態です。
天井の業務用エアコン2台のみ、そのまま使えました。
外観。以前は、事務所として使われていました。お店の間口も狭すぎず、ちょうどいい。
「ここがいい!」と即決。
なんと、あっさり物件が見つかってしまいましたよ。
すぐに、申込書に記入し、物件を押さえました。