飲食店は、続けることが大変です。
近所でも、気付かないうちに、店が変わっていたりしますよね。
飲食店の1年以内の廃業率、ご存じですか?
約35%が、1年以内に廃業しています。
2年以内になると、約50%に上ります。10年以内だと、約90%以上。
飲食店は、参入障壁が低く、始めるのは簡単。
なぜなら、難しい資格は不要なので、開店資金さえ用意できればいいからです。
しかし、実店舗を構えるには、 改装費・設備費・物件取得費等と、かなりの初期投資が必要で、
さらに毎月の家賃、借入金の返済、(人を雇うなら人件費も)が、重くのしかかってきます。
オープンしたからといって、すぐに多くのお客様がいらっしゃるわけではありません。
最初の1か月は、「どんな店ができるのだろう」と気になっていた近隣の方々や、
友人知人が、来店してくれます。
これが、「ご祝儀来店」です。
しかし、それが落ち着いた頃、客足は落ちます。
特に個人店の場合、一等地への出店は難しいので立地的に不利な場合が多く、
また、限られた開業資金の中では、広告宣伝費もままなりません。
自己資金が潤沢だったり、所有物件のため家賃が不要、という環境下でない限り、
当初の予想売上には遠く及ばず、毎月の家賃、材料費、雑費の支払いや返済に追われ、
やがて運転資金がショートしてしまいます。
あるいは、飲食店は拘束時間が長いので、長時間に及ぶ重労働で体調を崩し、
夢いっぱいで始めたお店を、閉店せざるを得ない状況に追い込まれてしまうのです。
「カフェ」は飲食店のなかでも、客単価が低い上に、回転率が悪いので、
成功するのは、難しい業種と言われています。
ゆえに、 「お洒落なカフェを開きたい」という”憧れ”だけで、戦略なしにオープンしてしまうと、
「1年以内に廃業する35%のほう」に陥ってしまうのです。