6.ティールーム(紅茶カフェ)試練の開業1年~コンセプト刷新、再スタートへ~

英国菓子専門店にすることは決まったものの、

英国菓子メニューの「目玉商品」は何にしようか?

寝ても覚めても、考えるのはそのことばかり。

「色々な種類のスコーンを提供する、スコーン専門店にするのはどう?」

「でも、それなら日本でも増えてきてるから、珍しくない…」

何か、「これ!」というキャッチ―なものが欲しい。

そこで、候補のひとつとして挙がったのが、「クランペット」でした。

「クランペット」とは、発酵させた生地を、鉄板に流して焼く、

パンとパンケーキの中間のようなお英国菓子。

イギリスでは古くから親しまれているお菓子ですが、

日本で扱っているお店は、そうありません。

試作してみて、あまりの美味しさに自分でビックリ!

見た目からは想像がつかない「もちもち食感」で、

甘味がなく、塩味が効いているので、食事系、スイーツ系、どちらのトッピングにも合います。

日本では珍しいので、きっと、目を引くことでしょう。

こうして、クランペットを目玉商品に据えることを決め、

夏の間、試作を繰り返し、トッピングをあれこれ工夫し、

これまでのメニューを一新しました。

その他にも「月替わりのイギリス菓子」をメニューに加えました。

メニューは大まかに、3つに絞りました。

「クランペット」、「スコーン」、「月替わりイギリス菓子」です。

※クランペットのトッピングは、食事系、スイーツ系から選べるようにしました。

そして、2013年9月1日、

「英国式紅茶専門店」から、

「本格紅茶とイギリス菓子専門店」とコンセプトを改め、再スタートしました。

(「英国菓子」だと漢字ばかりになるので、ここで「イギリス菓子」としました)

もちろん、クランペットの美味しさには自信がありましたが、

日本人にはほとんど馴染みのない「クランペット」。

お客様に受け入れられるのか、

今までのメニューが無くなってしまい、常連さんがガッカリしないだろうか、

もしくは、何も変わらず、お客様がこないままだったらどうしよう、

不安でいっぱいでした。

しかし、ありがたいことに、

フェイスブックやホーム―ページで告知していたからか、

9月初日、お客様は続々といらっしゃいました。

次々に入る、クランペット、そして月替わりイギリス菓子の注文。

クランペットを召し上がっているお客様の反応はどうだろう?

と、おそるおそる、キッチンの陰から客席を伺っていました。

「クランペット、いかがでしたか?」

と、勇気を出して、帰り際のお客様にお聞きしたら、

「初めて食べたけど、美味しかった!」

「もちもち感がクセになりそう!」

「まだまだ暑いけど、これならパサつかないから食べやすいわ!」

等々、嬉しいお言葉を、続々と頂きました。

佇んでいた絶望の暗闇に、一筋の光が射した瞬間でした。

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